愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎を読んでみた

 
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兵庫県の片田舎に住む20代男性。博物系のアンティークや昔の博物図鑑、古いラムネ瓶やサメの歯の化石が好き。どうぞ末永くよろしくお願いします。
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また、ヴンダーカンマーです。

ヴンダーカンマーについて書かれた本を読んでみましたので、

感想を書きたいと思います。

この本は、専門家が書いた、ヴンダーカンマーに関する半版学術書で半分読み物のような本です。

本書の主題

本書は、ヴンダーカンマーを再発見し、かつての愉悦に充ちた知を取り戻そうとする試みである。本邦初公開の珍しい写真・図版等を多数掲載する。

「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」見返し解説文より

この本は、ヨーロッパ文化史を知り尽くした専門家によるヨーロッパ中世の「愉悦に充ちた知」を再発見し、

現代にその意義の薄れていないことを提唱する画期的な本である。

また、写真や図版は日本初公開(2007年9月当時)のものもあるということです。

ヴンダーカンマーの要素とは

ワニの剥製、天球儀、椰子の実、時計、珊瑚細工、楽器、甲冑、ロザリオ、ガラス細工、絵画、貝殻・・・・・・。

「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」プロローグより

これらが、著者小宮氏によって思い浮かばれた、ヴンダーカンマーの主役たりえる要素である。

異国情緒ただようもの、科学用品に分類されるもの、自然のもの、人工のもの、歴史的な遺物など、

ヴンダーカンマーには珍しいありとあるゆるものが

当時は最新だった分類様式だった方法で分類・陳列されています。

ヴンダーカンマーの歴史

ヴンダーカンマーの元祖は、実はルネサンス華やかなりし十五世紀のイタリアにあった。当時のイタリアは大小さまざまな国々に分裂しており、各地域の支配者や貴族の多くは金と権力に物をいわせて、珍品を満載した部屋作りに懸命になった。

「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」プロローグより

もともとは、ヴンダーカンマーは貴族や部族の支配者の私的な書斎から発端した。

最初は、書斎の形をとどめていた部屋も、次第にものがあふれ、展示室のようになっていく。

やがて十六世紀になると、イタリアから発した珍品部屋建設の波はアルプスを越えてドイツ語圏へと押し寄せ、「ヴンダーカンマー」や「クンストカンマー」といったドイツ語の名称がう生まれる。

「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」プロローグより

そうなんです。ヴンダーカンマーはドイツ語なんです。

ドイツ語で、不思議の部屋といういみになります。

ヴンダーカンマーは16世紀のドイツで生まれたんですね。

どんな人が作っていたの?

最初のころはイタリア同様、王侯貴族ら権力者が多かったが、やがて薬剤師や学者、つまり今でいう自然科学の研究者へと裾野を広げてゆく。

「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」プロローグより

最初のころは、ルネサンス期の物好きな王侯貴族がこぞって作っていたとされる、驚異の部屋。

しかし、次第にその価値を科学者に認められて、いまでいう自然科学の専門家にもそれを収集して、

研究したいという人が現れたようです。

なかには、薬局をヴンダーカンマーにしていた学者もいるようです。

いまでもヴンダーカンマーは残っているの?

このように一時期はヨーロッパを席巻した観のあるあるヴンダーカンマーだが、現在そうした施設を訪ねようとしても非常に難しい。ヴンダーカンマーそのものが、ほとんど残っていないためだ。

「愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎」プロローグより

ピーク時には、ヨーロッパ全土に広まったヴンダーカンマーですが、

ヨーロッパの価値観や社会規範が変わるとしだいに、この驚異の部屋は次第に解体されたり、

博物館や美術館に移行したり、不幸なことに、コレクションの一部は骨董品屋に二束三文で売り飛ばされたりしたそうだ。

無価値なごみと化したものもあったようです。

しかし!

この本には、今も残っている貴重な本場驚異の部屋の情報が書かれています!!

それをここでも紹介したいと思います。

こうしてみてみると、美術館タイプのところ、博物館タイプのところ、科学館タイプのところに分かれますね。

場所は、イタリア、フランス、ドイツ、オーストリアです。

icon-exclamation-triangle ATTENTION

英語以外の外国のサイトなので、自己責任で閲覧の方はお願いします。

感想

また、著者は、学問分野が細分化され、各分野の隔たりが大きくなった今だからこそ、

知の結集としてのいわば「なんでもあり」のヴンダーカンマーのような

おおらかな心をもって、総合的に、学問をとらえる必要があるとしている。

今度は、学術書の紹介になりましたが、いかがでしたでしょうか?

蒐集家の血が騒いだあなたは、「驚異の部屋」へと招かれることでしょう!

 

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